2011年04月01日 四季の花づくり

アルカリ土を好むドイツアヤメ  早川京子
 
 3月末から4月にまいた草花は、株間を今までの2倍くらいに植え広げておき、本葉5〜6枚になったら、花壇に植え付けます。発芽に高温を要するアサガオやヨルガオ、コリウス、ハゲイトウなどは、5月になって気温が高くなってから種まきをするのがいいでしょう。土の矯正、有機物など元肥施用といった花壇の準備は植え付けの3〜4週間前には終えておきます。  サクラソウは花が終わるころに、株元に新芽が出てきます。これをそのままにしておくと、干からびて、来年の花のもとがなくなってしまいますので、土を掛けて、守っておきましょう。サクラソウを連年咲かせることができない原因の多くは、この管理が確実にされていないことによります。  アヤメ、アイリスの仲間は、花が終わると株分け、植え替えの時期になります。花がしおれて醜い花の姿になったら花殻は取り除いてしまいましょう。種子ができると、株を弱らせてしまうからです。  植え付け後3年たった株は株分けをし、植え替えしますが、分けた株を植え付ける場所は、ドイツアヤメ(ジャーマンアイリス)では、留意が必要です。他のアヤメよりアルカリ性の土が適していますので、植え付け場所の調整をしっかりやりましょう。一般的な花壇の土の矯正は、1平方m当たり100〜150g程度の消石灰を施しますが、ドイツアヤメの植え付け場所では、1平方m当たり300gくらいを入れてやります。また、乾燥には強く、水はけの悪い場所を嫌いますので、高あぜにして、植え付けるのがよいでしょう。(この記事は「JA広報通信」に掲載されたものです)