2012年05月21日 四季の花づくり
花壇でもハナショウブを 早川京子
江戸の昔からみんなに親しまれ、品種改良も盛んに取り組まれてきた草花にハナショウブがあります。日本原産で、英語名もジャパニーズ・アイリスとなっています。花の開花時期の谷間ともいえる梅雨どきの貴重な花です。このハナショウブは、花が終わった直後が株分け、植え付けの時期になります。多くの地域で、7月ごろになるでしょう。
花が終わった茎は切り捨てますが、その脇に出ている小さな芽を切り分けて植え付けます。葉は半分くらいに切り詰めます。植え付け場所には堆肥や化成肥料を施しておきます。
ハナショウブは、水辺の花というのが、一般的な考え方です。このため、池や田んぼに植えられることが多いのですが、夏場に水やりを十分にすれば、畑状態の花壇や鉢でも育てられます。鉢植えでは、7〜8号の、大きめの鉢に植えると良いでしょう。
アサガオ、コスモス、サルビア、マリーゴールド、ヒマワリなど春まき草花が、まだまけます。これらの短日植物は、夏至を過ぎて日長が短くなると花を咲かせるものですが、今からまくと、草丈が、早くまいたものほど大きくならないうちに短日を迎えることになり、コンパクトな姿で花を咲かせます。
早くまいて花を咲かせているサルビア、マリーゴールド、コスモスなどは、7月から8月初めになると、草姿が乱れてきます。秋にもう一度花を咲かせてもらうため、頃合いを見て、半分くらいに切り詰めておきましょう。
日照りが続きますので、水を十分に与えましょう。鉢植えは地植えより乾きやすいので、特に注意を。(この記事は「JA広報通信」に掲載されたものです)