2012年07月19日 四季の花づくり

気温低下は急激、種まき遅れぬよう        早川京子  

 来春の花壇を彩る草花の種まき、植え付け、株分け・植え替えの時期が次々にやって来ます。そのための花壇の地ごしらえなど準備は、植え付け3〜4週間前には終えておきましょう。こんなに早く準備するのは、何度も栽培を繰り返してきて、土が酸性になっているのを石灰で中和したり、元肥を土になじませたりするためです。  
 秋まき草花の種まき時期の目安は、春まき草花が春の彼岸ごろを目安にするように、秋の彼岸のころです。  
 秋まき草花は温帯原産のものが多いので、発芽に適した温度は15〜20度くらいで、涼しくならないと発芽しにくい植物ですが、夜温が15度くらいに下がって、1カ月ほどすると、花芽ができるとされています。気温が低いので開花はせずに、春の陽気を待っています。ですから、発芽後、花芽を作るまでに体づくりをしておく必要があります。比較的低温で発芽するといっても、まきどきがあまり遅れると、寒さに向かう時期ですから、十分な体づくりができないうちに、生育を止めてしまう冬に入ってしまって、小さな体で春を迎えることになり、良い花を咲かせられないことにつながります。こんな理由から、秋の種まきは一般的に、秋のお彼岸が種まき時期の目安とされているのです。遅れないように気を付けましょう。  
 球根の植え付けは、多くは10月でよいのですが、オキザリス、ユリ、フリージア、サフランなどは今月下旬に植え付けます。  
 シャクヤクは、夏の終わりに新しい根を伸ばし始めますので、株分け、植え替えをします。あまり遅れると、新しく出た根を切ることになり、生育を遅らせることにつながります。堆肥をたっぷりと施しておきましょう。(この記事は「JA広報通信」に掲載されたものです)