2012年12月20日 四季の花づくり
草花も連作は避けたい 早川京子
農作物の栽培では「連作障害」という現象があります。同じ畑で同じ作物を連続して栽培すると、土壌病害虫が増えて、生育が悪くなり、収穫量が落ちてしまう現象のことです。農作物では、目的である収量に大きな影響があるので、連作には神経を使いますが、花や葉を観賞する草花では案外見過ごされています。
草花でも、もちろん連作障害はあります。春まきと秋まきの草花が違った科の植物であることが多く、花がまったく見られないようなことは少ないので、神経質になる必要はありませんが、同じ科の仲間の連作を避けるようにしたいものです。特に、ペチュニアなどナス科の仲間、ヒョウタンなどウリ科の仲間を、同じ場所で連年植え付けるのは避けたいものです。ケイトウなどヒユ科や、スイートピーなどマメ科も続けて植え付けないで、別の科の草花を跡地に入れておくのがよいでしょう。このように違う科の植物を植え付けていくやり方「輪作」を考えましょう。そのためにも、今年の花壇の植え付け計画を、今のうちに考えておくといいでしょう。
寄せ植えにしていたフクジュソウは、花が終わったら、冬には日当たりが良く、夏に日陰になって涼しくなる場所に地植えしておきます。 サクラソウは芽が早く動きますので、株分け、植え替え年次になった株は、今月上旬に作業をしておきましょう。他の宿根草の株分け・植え替えは3月にします。植え替えをしない宿根草には、長く効き目を保つ有機質や緩効性肥料を施しておきます。
水栽培の球根は、もう十分に寒さに当たったでしょうから、立春を過ぎたら暖かい部屋に置いて、開花に備えます。(この記事は「JA広報通信」に掲載されたものです)