2013年08月06日 四季の花づくり

晩秋を飾るオキザリス、サフラン               早川京子
 
 秋まき草花の種まきは、秋のお彼岸の頃には済ませます。秋まき草花は温帯原産のものが多く、発芽適温が15度程度のものが多いので、もう少し後でも発芽はしますが、寒さに向かいますので、植物体が十分に生育できません。冬越しや、来春の開花に影響します。  
 多くの球根は10月に植え付けますが、オキザリスは9月に植えます。日当たりの良い所で育てるとよく花が咲きますので、南面の日のよく当たる場所に、上中旬に植えると11月ごろから咲きだします。霜のあたらない所なら、そのまま春まで少しずつ花が咲いていきます。晩秋から冬の花の少ない時期に、貴重な役割をしてくれるでしょう。  
 植え付けてから短期間で早く咲かせて、冬の初めの花壇を飾ってくれるものに秋咲きサフランもあります。9月中に植えれば1カ月くらいで開花します。
 花は来春になりますが、ユリ、フリージアも他の球根より早めに、9月中に植え付けましょう。ユリは球根を乾かさないことが大切ですので、買い求めたらすぐに植えます。ユリは球根の上の茎に出る根(上根)から肥料を吸うので、深めに植えます。  
 何年か植えたままのモスフロックス(シバザクラ)や2〜3年植えたままのシャクヤクなどは今月中に植え替えます。モスフロックスは涼しくなって元気を取り戻し、根を伸ばしやすい時期ですし、シャクヤクは10月ごろ、新しい根を伸ばす時期ですので、その直前がいいのです。  
 10月は、9月に種まきしたものの定植や球根の植え付け時期になりますので、植え付け予定の花壇の準備をしておきましょう。植え付けの3週間くらい前には、土の酸性を中和し、堆肥や元肥の化成肥料などを土と混ぜておきます。(この記事は「JA広報通信」に掲載されたものです)