2013年10月04日 四季の花づくり

寒さ、霜が来る前に                      早川京子  

 秋植えの球根は、おおむね10月中に植え付けますが、植え遅れたものは11月上旬には植え終えましょう。ユリは寒さには比較的強いので、他の秋植え球根より遅く、11月中まで植え付けられます。他の球根より深く植えます。  
 しばらく前に種をまいた秋まき草花の苗も、今月の早い時期に定植を終え、霜が降る地域では霜よけをしてやりましょう。冬場の彩りに欠かせないハボタンは、涼しくなってくるとぐんぐん大きくなってきますので、株間が詰まり通風や受光が悪くなりますので、下葉をかき取ってやり、葉が色づくのを待ちます。寒さが加わって葉が色づき始めたら、花壇や鉢などに定植します。  
 秋咲き草花の開花が長続きして、春咲き草花の苗や球根を植える場所が空かない場合は、小さい鉢に仮植えして生育させておき、秋咲きの花が終わったらすぐに植えるようにするとよいでしょう。  
 ダリアやカンナの球根は、5度以下になると腐ったり枯れたりしますので、降霜地帯では降霜の前に、無霜地帯でも、寒さの来る前に掘り上げて貯蔵しましょう。  
 これからの季節、降雪地帯以外では降水量の少ない時期になります。雨の少ない地域では、水やりに気を使いましょう。地上部はほとんど変化のない草花も、春の開花に備えて根は水を求めて活動していますので、頻繁にやる必要はないのですが、花壇の地表面が白く乾いてきたら、たっぷり水を掛けておきましょう。(この記事は「JA広報通信」に掲載されたものです)