2014年01月30日 四季の花づくり

菊の芽数を増やす                       早川京子

 気温の上昇がはっきり感じられる時期になってきました。秋にまいて育ててきた苗は、伸び具合が目に見えるほどになりますので、間引きするか、植え広げて丈夫な苗に育てて、先月から準備しておいた花壇に植え付けましょう。
 春まき草花の種まきは、ソメイヨシノの咲くころを目安にします。高温を好むアサガオ、ハゲイトウなどの種まきは4月下旬から5月に入ってからでもいいでしょう。花壇など植え付け場所は、3〜4週間前には、打ち起こし、消石灰を散布して土を中和し、元肥施用などして準備をしておきます。  
 植え付け後3年以上たった宿根草の株分けや移植も彼岸過ぎがよいでしょう。植え付け場所は、できるだけ元の場所は避け、有機質を十分に入れ、ゆっくり、長く栄養分を供給できるようにしましょう。植え替えしない宿根草には、株の周りに浅い溝を掘って、肥料を施します。  
 球根の植え付けは、多くの地域で4月上中旬にしますが、屋外よりはるかに暖かい室内で鉢に植え付け、早く発根、芽出しをさせてから、花壇に植え付ければ、早く花が見られます。この手法は、種をまく草花にも応用できます。
 菊の挿し芽は4月からが適期になります。このため、挿し芽の1カ月くらい前に、親株の摘心をしておきます。芽の数を増やすためです。晩秋から春先にかけて出てきた、いわゆる冬至芽を利用するなら、今月上旬に、移植こてなどを使って、地中の発根部を付けて切り取り5〜6号鉢に移植しておきましょう。そのまま育ててもよいし、摘心して1カ月後くらいに挿し芽すれば、株を増やすこともできます。(この記事は「JA広報通信」に掲載されたものです)