2014年03月03日 四季の花づくり

百花繚乱(りょうらん)を期待して、作業続く       早川京子  

 春まき草花の種まき時期ですが、アサガオなど高温を好むものはもっと暖かくなってからでもいいです。球根は4月中ごろまでには植え付けを終えましょう。球根草花で、買い求めた年には良い花を咲かすのに、翌年の花は芳しくないといった経験をするのは、球根がよく育っていないからです。植え付け前には堆肥を十分に入れ、土を良くしておきましょう。  
 3月に早まきした草花の苗は、1カ月もすると株間が込み合ってきますので、植え広げておきます。しばらくそうしておいて、気温が安定してきたら定植します。
 昨秋に求めた菊は芽が伸びていることでしょう。4月から5月にかけて、この春から伸び始めた新芽を10cm程度の長さで挿し木します。先端の生長葉の他に本葉が5、6枚付いているくらいの長さになりますが、本葉は3枚残し、後の下の方の葉は取り除きます。挿し床は川砂や赤玉土を使ったり、これらと鹿沼土、バーミキュライトを混合して、水はけ、水持ちを共に良くしたものを工夫したりするのもいいでしょう。何を使うにしても肥料分はいりません。  
 挿し穂は1時間くらい、水揚げをして挿します。挿して12〜13日で発根します。先端の生長葉が立ってきたら新根が伸びてきた目印です。その後数日、4〜5号鉢に植え替えます。用土は挿し木したものと同じでいいでしょう。鉢に根が回ったら花壇に定植します。完熟堆肥や腐葉土を十分に入れ、肥沃(ひよく)な土にしておきます。鉢植えにするなら、徐々に大きな鉢に替えていき、8〜9月には9〜10号(27〜30cm)鉢にします。用土は、菊用培養土を使うのが簡易ですが、自分で混ぜ合わせるのも面白いでしょう。腐葉土3.5割、黒土や赤玉土など土材料3.5割、もみ殻薫炭1割、残りは軽石かパーライトなどの水はけ材料、リン酸分資材などを混ぜ合わせましょう。(この記事は「JA広報通信」に掲載されたものです)