2014年06月23日 四季の花づくり

夏の水やりは午前中にたっぷり                早川京子

 沖縄や奄美地方の6月下旬を皮切りに、7月中下旬には九州、四国、本州が梅雨明けします。夏の強い陽光に照らされて、花壇、鉢の土は水分がどんどん失われていきます。水やりが毎日欠かせない時期です。水やりは午前中にたっぷりとしましょう。夕方の水やりは、植物を夜間に徒長させるので控えましょう。  
 菊やアサガオは夕方には、水をやらないのが普通です。なかには、ナスタチウム(金蓮花)のように夕方に水をやらない方が、花付きが良いとされるものさえあります。午前中に水やりをしても、昼間、草花の葉がしおれたようになることがありますが、体内の水分を逃がさないように植物が気孔を閉じるからです。夕方には回復するはずです。  
 菊は、先月中旬ごろ挿し芽した11月咲きの苗は今月上旬に定植し、12月咲きは今月上旬に挿し芽し、下旬に定植します。定植後10日ぐらいで摘心し、枝数を増やしてやります。2度咲きの菊は、花が終わったら、早めに株元近くまで切り戻し、乾燥肥料を追肥しておきましょう。  
 ハナショウブは花が終わったら株分け、植え付けをします。今月中には終えましょう。根付いたら、来年も良い花を咲かせるために、秋までに肥料を施して、株を充実させます。  
 リコリスの仲間のナツズイセン、キバナヒガンバナ、シロバナヒガンバナなどは夏植えです。今月から9月に植えられます。堆肥など有機質をたっぷり施して、植えましょう。  
 鉢植えのサクラソウ(日本桜草)は暑さが来ると、葉が枯れてきますので、直射光の当たらない所で、水やりをしながら、過ごさせます。  
 ハボタンを種まきから楽しむなら、七夕ごろにまきましょう。いつまいても発芽し、育ちますが、このころにまくと、暮れから正月に、見応えのある大きな姿に育ちます。2、3日で発芽しますので、本葉2〜3枚と7〜8枚のときに植え広げ、8月下旬から9月初めの定植に備えます。育苗中の水やりも、株がしおれない程度に控えましょう。(この記事は「JA広報通信」に掲載されたものです)