2014年07月30日 四季の花づくり

暑さの中、種まきには一工夫を                早川京子  
 
 
 真夏の日差しに当てられ、花壇の土から水分が急速に奪われていきます。午前中にたっぷり灌(かん)水をしておきましょう。それでも、日中には草花は葉を垂れる姿になりますが、夕方にはピンとしてきます。  
 10月咲きの菊は茎を伸ばし、日長が13時間以下になると花芽分化を始めますので、つぼみが顔を出すのに備えて、支柱を立てておきましょう。ただ、開花まで2カ月くらいありますので、追肥は8月末までやります。また、11月開花の大菊(鉢植え)は、支柱を立てる他、脇芽が伸びてくる時期ですので、一番上のつぼみ(心蕾=しんらい)の下にできる脇芽3芽を取り除き、4番目の脇芽は心蕾の不測の事態に備えて、予備として残しておきます。  
 サルビア、ダリア、マリーゴールド、早く咲かせたコスモスなどは今月初めに、草丈を3分の1くらいに切り返しておきます。秋にもう一度良い花を咲かせてもらうためです。  
 デージー(ヒナギク)、パンジーは8月中にまけば、12月から花が咲きます。この種まきのころは気温が大変に高いのと、いずれも種子が細かいので、ちょっとした気配りをしてやりましょう。種まき床に上からじょうろなどで水を掛けると、流れたり跳ねたりし、さらに一塊になったり散逸してしまうので、種子を鉢にまいて、水を張った洗面器やたらいなどに漬けて、鉢底から水を吸わせましょう。また、鉢は涼しい風通しの良い場所に置いて、発芽まで新聞紙を掛けて、直接雨が当たらないようにします。土が乾燥するようであれば、鉢底から灌水します。発芽したら新聞紙は取り、光が当たるようにします。苗が込み合うようになったら、根を大切に、丁寧に植え広げ、さらに込み合うようになったら、定植します。(この記事は「JA広報通信」に掲載されたものです)