2015年02月23日 四季の花づくり

芽が動く前、宿根草の植え付け                 早川京子

 立春のころから徐々に上昇してきた気温が3月になると、さらに上がり、本格的な春に向かっているな、と思わせられるようになります。草花は根が動きだし、春の開花に向けての準備を始めます。
 宿根草の根が動き、やがて芽が動き始めますので、3月中の芽が伸びないうちに、植え付け後3年以上の物は、伸び伸びと育ち、良い花を咲かせてもらうため、株分け、植え替えをしましょう。株分けでは、1株に3芽くらいずつ付けて分けます。1株1芽に小分けすると、かえって開花しない物があったり、花が貧弱になったりします。植え付け場所は、3週間前くらいに耕し、土壌酸度を矯正して、腐葉土など有機質を入れておきます。植え付けて年数がたってなく植え替えしない物は、株の周囲に浅く溝を掘り、芽出し肥を施して、今年の「体力づくり」を促します。
 球根植え付けや種まきは、3月下旬以降のソメイヨシノ桜の開花期ころですが、ダリアやグラジオラスは、鉢に植えて室内に置けば、暖かいので発根し始めます。芽が出てから花壇に植えれば、早く花が見られます。種物ではキンレンカもそんな手法を使えば、4月の暖かさを待ってまくより早く咲きます。
 秋まきした草花苗は暖かさで伸びが良くなります。中旬過ぎに花壇に定植します。デージーやパンジーは開花期間が長いので、株間は草丈の割にはやや広めに取っておくのが良いでしょう。移植を嫌うスイートピー、ルピナス、ポピーなどは間引きをして通風や日当たりを良くして育てましょう。菊は、親株の脇から出ている冬至芽の根分けをしましょう。(この記事は「JA広報通信」に掲載されたものです)