2016年01月26日 四季の花づくり

楽しみを胸に本格作業       早川京子


 本格的な花壇作業の時期になります。
 秋まきした草花苗は、日中には防寒用の覆いや保温施設内に外気を通わせて、締まったものにして、植え広げて細根を増やすよう努めます。
 草花の種まきは、ソメイヨシノ桜の開花時期を目安にします。気温が低いとか、霜の心配のある所などで、少しでも早く花を見たいのなら、桜が咲く時期まで待たず、鉢に種子をまいて室内やフレーム内に置き、発芽させてしばらく育てて、花壇に植えるとよいでしょう。球根草花は4月になってから植え付けるのが一般的ですが、室内やフレーム内で植えて養成して、花壇に植え出せば早く花が見られます。この早まきの手法と普通時期の種まきの物を組み合わせれば、花を楽しむ時期の幅が広げられます。
 宿根草の株分け、植え付けの時期は、春の適期になります。
 真夏の7〜9月ごろ長期にわたって、次々とにぎやかに花を咲かせ続けてくれるクサキョウチクトウ(オイランソウ、宿根フロックスとも呼ぶ)など宿根草は、植え付けて3〜4年もすると根株が増えて密生してくるので、株分けし、植え替えるようにします。根際に芽が付く宿根草では、芽が土の上にわずかに顔を出したころに、株分けをすればいいでしょう。株分けは3〜5芽を付けて行います。
 宿根草花では、5月に豪華な開花を期待していたシャクヤクが、つぼみのまま黒ずんで咲かなかったことはありませんか。褐斑(かっぱん)病や灰色かび病に侵された可能性があります。3月に芽が出てきた後、つぼみが大きくなるまで2週に1回くらい、薬剤散布をして防ぎましょう。また、芽が動きだす前に施す「芽出し肥え」も大切です。
(この記事は「JA広報通信」に掲載されたものです)