2023.06.29
探せ!!ニゴロブナ!!稚魚を放流
長浜市立速水小学校の5年生33名は、6月27日に水田内で成長したニゴロブナの稚魚を、琵琶湖へとつながる排水路へ放流しました。同校の「田んぼの学校」は総合学習の一環で、JA北びわこは食農教育活動として児童らの学習を支援しています。
ニゴロブナは、古来より滋賀県の郷土料理として有名な「ふなずし」の最適原料として利用されてきた琵琶湖の固有種です。しかし、近年は外来魚等の影響により、環境省が作成するレッドリスト2020(絶滅の恐れのある野生生物の種のリスト)では、「近い将来において野生での絶滅の危険性が高いもの」とされる絶滅危惧IB類に分類されています。
今回の稚魚放流に先立って、5月26日に児童らは、ニゴロブナの親魚を水田内に放流していました。水田を゛ゆりかご”として、約一カ月の間に産卵とふ化を経て、稚魚は2㎝ほどに成長しました。
児童らは、網とバケツを持って泥だらけになりながら、ニゴロブナの稚魚や田んぼで暮らすおたまじゃくし、ゲンゴロウ、タイコウチ、ヤゴなどたくさんの生き物を捕まえ笑顔を見せていました。
田んぼは、お米を育てるだけでなく、多くの生き物の命も育てていることを学習する機会となりました。JA職員らは、「これから稲穂が出て花が咲くなど、稲の成長も注意深く観察してほしい。また、9月には稲刈り体験を予定しているので楽しみにしてほしい」と呼びかけました。